主催:一般社団法人セッションハウス企画室 共催:田並劇場
公演日時:2022 年 8 月 27 日 (土)18 時 30 分
会場:田並劇場(和歌山県東牟婁郡串本町田並 1547
料金:2,800 円(事前予約2,500円)予約フォームはこちら
『女は、旅である。』
振付:伊藤直子出演:マドモアゼル・シネマ(竹之下たまみ、蓮子奈津美、中島詩織、秋元麻友子、佐藤郁)
振付の伊藤直子です。私のおばあさんは写真花嫁として海を渡りました。
「大正4年12月サンフランシスコの埠頭で私は初めて夫に会いました。」生涯苦労の話をしなかった祖母の、花嫁としてその地に降り立つまでの心象風景を踊ります。
10年後、夫の病で帰国。治療のかいもなく夫はなくなり、幼子二人を実家に預け再び単身アメリカに行ったそうです。それから10年残された私の母は、親の顔も知らず成長。4年生になった時横浜のふ頭に迎えに行き、初めてそのころ珍しい洋装の人が自分の母と知るのでした。それから一緒に住んだ結婚するまでの数年がなにより幸せな時だったと、今年97歳の母は笑います。
世界中のあちこちで今も人々が、移民となり難民となっているニュースを見ない日はありません。家族ですら想像も及ばない環境を生きてきた、生きている人々の勇気と忍耐が報われる日々があるよう、もどりますよう、祈る気持ちと敬意を踊り、届けます。
1つの家族の物語は、世界のたくさんの家族の物語となり、その喜怒哀楽は人々の心をつなぎ、ささやかな喜びが人々を支えているのでしょう。
語らなかった祖母の代わりに1冊の本「屋根裏の仏様」(ジュリー・オオツカ著)をテキストに祖母たちの時間をよみがえらせ、私たちの今を重ねます。
『女の旅と神話の始まり』
出演:マドモアゼル・シネマ+坪内一家(坪内あつし、菜央)
衣裳:原田松野/美術:くに若尾
海を通してたくさんの物語が紡がれた紀南。その中でもアメリカ・ハワイをはじめとした移民の記憶が残る田並に、女の旅を踊り続けるマドモアゼル・シネマと世界の源流を旅する芸能家族・坪内一家をお迎えします。時空を超え、あの世もこの世も溶け合った、”現代の神話”、はじまりも終わりもなく続く人間の営みを捧げます。
(わかやま市民生協「2022年度地域コミュニティ支援補助金」)
【マドモアゼル・シネマ】
マドモアゼル・シネマは少女期の記憶の物語を紡ぐダンス集団。東京・神楽坂セッションハウスの劇場付舞踊団として1993年に設立。作品を国内外に届ける活動“旅するダンス”を継続。仏、独、ブルガリア、オーストリア、ルーマニア、ポーランド、ポルトガル、韓国、メキシコ、エチオピア等、各地で公演活動を展開。重心の低い躍動的な動きと少女期の記憶を紡ぐダンスは、日本人の身体伝統を受け継ぐ現代のダンスとして評価を得ている。
主宰伊藤直子は、一人ひとりの記憶と体を創作の基とした作品をダンサーと共に共同創作。原案振付演出を担当し、“個から見える普遍”で創るダンスシアターとして毎年数作品発表。またセッションハウスダンス部門プロデューサーとして年間40企画超のダンスプログラムを立案実施、コンテンポラリーダンスの普及と活性化に努める。
2008年、伊藤直子『不思議な場所』振付が第63回文化庁芸術祭新人賞受賞。2011年、ポーランド・グリフィノ国際演劇祭にて最優秀作品として観客賞受賞。世界三大フェスティバルのシビウ国際演劇祭に2008年、アヴィニョン演劇祭に2013年参加。“日いずる国から来たエネルギー溢れるダンス”等、その独自性が注目された。
公式HP https://www.mademoisellecinema.net/
【坪内一家】
アフリカで太鼓を学んだ打楽器奏者の坪内あつし、2004年〜’12年にマドモアゼル・シネマのメンバーとして国内外全ての作品に出演したダンサー・菜央と3人の子供たちによる旅する芸能家族。
2017年、グループSUNDRUMで活動するあつしと菜央に長女みはるが産まれ、家族バンドとして活動開始。それから2019年までにマレーシア、中国、ベトナム、ミャンマー 、インドネシアなどその土地に根付く芸能を求めて、秘境の地を旅し、現地の伝統音楽家と共演。さらに、レコーディングを行い多数のアルバムを制作。海外の活動を伝える上映トークも行いながら、全国でライブパフォーマンスを行なってきた。
2020年はコロナ禍により海外活動が止まった事をきっかけに、地球とセッションするプロジェクト『地球ダンス家族』のツアーを行い、自然とセッションした映像作品を制作しながら全国を巡った。
坪内一家ビデオ:
https://youtu.be/yY6I9dtCPSI
youtubeチャンネル:
https://youtube.com/user/AtsuJay