ミッシェル・オスロ監督作品『古の王子と3つの花』上映会
2025年2月24日(月・振替休日)
開場13:00 上映14:00〜15:45 大人1500円 高校生以下無料


『古の王子と3つの花』
エジプトからフランス・オーヴェルニュ、そしてトルコへ
古代・中世・18世紀のうっとりとするような至福の旅
フランスを代表するアニメーション監督ミッシェル・オスロの最新作は、美しい歴史書をひもとくように、魅惑の古の世界へと観客を誘う。 3つの異なる都市と時代を舞台に、自分を信じることで運命を変え幸福を手にする3人の王子のエキゾチックな物語。
類い稀なる想像力が生み出す魔法
2022年夏にルーヴル美術館で開かれた「二つの土地のファラオ:ナパタ王家の叙事詩」展のために制作された第1話「ファラオ」。綿密なリサーチをもとに映画の世界を組み立てていく監督の手法は今回も健在だ。ルーヴル美術館の古代エジ プト美術部門長ヴァンサン・ランド氏監修のもと、史実に忠実に再現された造形表現は、まるで美術館に紛れ込んだかのようだ。第2話「美しき野生児」の舞台はパリからおよそ400km、フランスの中心に位置し美しい自然に恵まれたオーベルニュ地方。監督が取材旅行で撮影した写真をもとにデザインされた色鮮やかな背景に、影絵風の黒いシルエットで野生の王子の美しさを引き立たせた。東洋と西洋が交差する独自の文化を持つトルコを舞台にした3話目「バラの王女と揚げ菓子の王子」は、監督の膨大なアイディアの引き出しから繰り出された、時代を超越した空想の物語だ。
3つの花
古代エジプトを象徴し、永遠の命を示すと言われる“蓮”。フランス、オーベルニュ地方に自生し昔から薬として用いられてきた“ゲンチアナ”。世界を代表する産地の一つで美しさと甘い香りで人々を魅了するトルコの“バラ”。どんな環境にあってもそれぞれの個性を持ち美しい花を咲かせること―3人の王女と共に王子たちの未来を予見するかのように3つの花が劇中で効果的に使われている。




監督:ミッシェル・オスロ
1943年10月27日コート・ダジュール生まれ。ギニアで幼少時代、アンジェで青年期を過ごす。最初はアンジェの美術学校で、のちに国立高等装飾美術学校で装飾芸術を学んだ。アニメーションは独学。プロとしての初の短編作品「3人の発明家たち」(1979)で BAFTA賞を受賞。以降自ら全ての作品のシナリオとイメージデザインを手がける。影絵を用いた『プリンス&プリンセス』など短編アニメーションやテレビアニメーションを多数制作し、セザール賞をはじめ多くの賞を受賞。また初の長編作品『キリクと魔女』では観客からも支持され興行的成功も収めた。 1994年から2000年まで国際アニメーション映画協会の会長を務めた。 2009年にはレジオン・ドヌール勲章をアニエス・ヴァルダ監督から授与され、2015年、ザグレブ国際アニメーション映画祭で特別功労賞を受賞した。2022年には高畑勲監督も2014年に受賞したアヌシー国際アニメーション映画祭の名誉賞を受賞した。
監督・脚本:ミッシェル・オスロ (『ディリリとパリの時間旅行』『キリクと魔女』)
声の出演:オスカル・ルサージュ クレール・ドゥ・ラリュドゥカン(コメディー・フランセーズ) アイサ・マイガ
2022 年/フランス・ベルギー映画/カラー/1.89:1/5.1ch/83 分 原題:Le Pharaon, le Sauvage et la Princesse 橋本裕充 配給:チャイルド・フィルム 後援:在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ https://child-film.com/inishie
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