田並劇場名画セレクション『ディーバ』上映会 (緊急上映!) 2月25日

映画

2023年2月25日(土) 13:00開場 14:00〜16:10
大人1500円 高校生以下無料

2022年1月13日に75歳で亡くなったフランスのジャン=ジャック・ベネックス監督の代表作であり、1980年代初頭の “新しいスタイルの映画” を象徴する名作「ディーバ」、国内での上映権が2月いっぱいで切れるということで緊急上映! 劇場で観るべき一本です!

モノマニアックな若者。犯罪。オペラのアリア。禅。強烈な色彩感覚。ポップアート調の室内装飾……ハイカルチャーとサブカルチャー、西洋文化と東洋文化、スリラーとロマンスとアクションなど、一見相容れない要素を混ぜこぜにしつつ構築された規格外の娯楽映画がジャン゠ジャック・ベネックスの長編第一作『ディーバ』だ。ベネックスはリュック・ベッソンやレオス・カラックスと共に、1980年代のフランスで興った“シネマ・デュ・ルック(スタイルの映画)”=主に疎外された若者を主人公とする、きらびやかで趣向を凝らした視覚スタイルを特徴とした新しいタイプの青春映画の監督として括られた。様々な細部がストーリーテリングと同等に重視される『ディーバ』は、80年代版ヌーヴェル・ヴァーグともいえるこの“シネマ・デュ・ルック”の嚆矢に位置づけられる作品である。フランスでは公開当初、興行成績が伸び悩んだが、セザール賞四部門(監督・音楽・撮影・音響)を受賞し、またアメリカでの興行的成功も追い風となって最終的には大ヒット作となった。その後『溝の中の月』(83)『ベティ・ブルー』(86)と人気作を放ちながら今年1月に惜しくも他界したベネックス。『ディーバ』は彼の代表作として、そして屈指のカルト・クラシックとして今も燦然と輝き続ける。

 無類のオペラ好きであるパリの郵便配達員・ジュールは、レコーディングを拒否し続けるアメリカ人ソプラノ歌手シンシア・ホーキンズの熱烈なファン。シンシアのリサイタルへ赴いたジュールは、高性能録音機で歌声を盗み録りすることに成功する。翌日、ある娼婦が二人組の男に殺された。殺害直前、彼女は闇組織の秘密を暴露したテープを偶然通りかかったジュールの原付のバッグに忍ばせていた。殺し屋に追われるジュール。しかも彼はシンシアの音源を狙う二人組の台湾人からも追跡されるはめになる。ジュールは知り合ったばかりの謎めいた男セルジュとヴェトナム人娘アルバの協力を得て、なんとかして追っ手から逃れようとするが…。

CAST レデリック・アンドレイ/ロラン・ベルタン/リシャール・ボーランジュ/ジェラール・ダルモン/シャンタル・ドアーズ/ジャック・ファブリ/パトリック・フレーシャム/チェイ・アン・リュー/ウィルヘルメニア・フェルナンデス
STAFF 製作:アイリーン・シルベルマン/監督:ジャン=ジャック・ベネックス/原作:ドラコルタ/脚本:ジャン=ジャック・ベネックス、ジャン・ヴァン・アム/撮影:フィリップ・ルースロ/装飾:ヒルトン・マッコニコ/音楽:ウラディーミル・コスマ

1981年/フランス/カラー/ビスタサイズ/モノラル/117分
divafilm2022.jp

配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム 
宣伝:VALERIA

田並劇場

田並劇場

本州最先端、和歌山県は串本町にある古い劇場をリノベーションし、2018年よりアトリエ、シアター、cafeとして運営しています。 〒649-3515 和歌山県東牟婁郡串本町田並1547 TEL 0735-70-1046 お問合せMail tacota@tanami.jp

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