映画『タレンタイム〜優しい歌』上映会
2023年11月19日(日)
1回目 9:00開場 9:30〜11:30 2回目 13:30〜15:30
大人1500円 高校生以下無料
2009年7月25日、51歳の若さで亡くなったマレーシアの女性監督ヤスミン・アフマド。
アジア映画の未来への道しるべと期待された彼女の早すぎる死は世界中のファンを悲しませました。
ヤスミン・アフマドは、1958年7月1日生まれ。母方の祖母は日本人。2003年に監督デビューし、2004年の『細い目』が東京国際映画祭最優秀アジア映画賞を受賞。その後も素晴らしい作品を発表し、国際的にも注目を集めましたが、本作『タレンタイム〜優しい歌』を発表後、脳内出血により緊急入院し、急逝しました。活動期間はわずか6年。その間に残した長編は6本でした。
マレーシアについて
ヤスミンが遺した映画は多民族国家マレーシアを映しだし、マレー語・中国語・タミル語など言語も複数使われ、民族や宗教が異なる人々が登場します。彼女は様々な人々が混在する世界をそのまま肯定し、民族や宗教の壁を軽やかに越えるヤスミン・ワールドともいうべき世界を描きだしたのです。
『タレンタイム〜優しい歌』は、2009年、彼女の死後に福岡と東京で映画祭上映。その後も、たくさんの人に愛され支えられ、自主上映が続けられ、多くのファンが生まれ続け、映画を見た人のほとんどが、宝物のような映画、生涯のベストワンと語る伝説の映画となりました。
story
ある高校で、音楽コンクール“タレンタイム” (マレーシア英語=学生の芸能コンテストのこと)が開催される。ピアノの上手な女子学生ムルーは、耳の聞こえないマヘシュと恋に落ちる。二胡を演奏する優等生カーホウは、成績優秀で歌もギターも上手な転校生ハフィズに成績トップの座を奪われ、わだかまりを感じている。マヘシュの叔父に起きる悲劇、ムルーとの交際に強く反対するマヘシュの母、闘病を続けるハフィズの母…。マレー系、インド系、中国系…民族や宗教の違いによる葛藤も抱えながら、彼らはいよいよコンクール当日を迎える……。
監督・脚本:ヤスミン・アフマド Yasmin Ahmad
1958年1月7日生まれ。母方の祖母は日本人。イギリスで心理学を学び、その後CMの世界で働く。03年に『ラブン』で監督デビュー。その後、『ラブン』に登場した、実の妹オーキッドの名前をとった主人公が登場する“オーキッド三部作”『細い目』(04)『グブラ』(05)『ムクシン』(06)を発表。『細い目』はマレーシア・アカデミー賞に輝くだけでなく、東京国際映画祭最優秀アジア映画賞も受賞、『グブラ』でもマレーシア・アカデミー賞を制し、『ムクシン』はベルリン国際映画祭で受賞。国内外で大きな注目を集め、アジア映画の将来を担う監督と期待される。続く『ムアラフ-改心』(07)でも東京国際映画祭アジア映画賞スペシャル・メンションに輝く。2009年3月26日、本作『タレンタイム〜優しい歌』がマレーシアで公開。しかし同年、7月、脳内出血により緊急入院し、7月25日に51歳の若さで亡くなった。
監督・脚本:ヤスミン・アフマド
撮影:キョン・ロウ
音楽:ピート・テオ
出演:パメラ・チョン、マヘシュ・ジュガル・キショールほか
原題:Talentime|2009 |マレーシア|カラー |115分 | マレー語・タミル語・英語・広東語・北京語
公式サイト www.moviola.jp/talentime
◆ 配給:ムヴィオラ