田並劇場名画セレクション『ピクニック at ハンギングロック』9月22日(日・祝)

映画

田並劇場名画セレクション『ピクニック at ハンギングロック』
2024年9月22日(日・祝)

1回目10:00〜12:00、2回目13:00〜15:00
大人1500円 高校生以下無料

夢か現か、悪夢か吉夢か、フィクションかノンフィクションか?

寄宿制女子学校の生徒たちが岩山ハンギング・ロックへ訪れた際に起こった3人の生徒と1人の女教師の失踪事件。1967年に発表された同名小説を基に映画化された本作は、当時批評家や観客に「これは実話なのか?」と波紋を呼び、大きな混乱をもたらした衝撃作であり、今もなお、その謎は解けていない。また同時に、ソフィア・コッポラの「ヴァージン・スーサイズ」に直接的な影響を与え、ファッション界ではラフ・シモンズやアレキサンダー・マックイーンもインスピレーション源として本作に言及するなど、今日まで広く語り継がれる「神話的傑作」でもある。本作でその名を世界に知らしめたビーター・ウィアーは、メル・ギブソン、ジョージ・ミラーと並び、「オーストラリア・ニューウェイヴ」を代表する監督となった。未だ解けぬ美しき謎が日本公開から約40年の時を経て、いま4Kで鮮やかによみがえる。

Story
1900年、2月14日。セイント・バレンタイン・デイ、寄宿制女子学校アップルヤード・ カレッジの生徒が、二人の教師とともに岩山ハンギング・ロックに出かけた。規律正しい生活を送ることを余儀なくされる生徒たちにとってこのピクニックは束の間の息抜きとなり、生徒皆が待ち望んでいたものだった。岩山では、力の影響からか教師たちの時計が12時ちょうどで止まってしまう不思議な現象が起こる。マリオン、ミランダ、アーマ、イディスの4人は、岩の数値を調べると言い岩山へ登り始めるが、イディスは途中で怖くなり悪鳴を上げて逃げ帰る。その後、岩に登った3人と教師マクロウが、忽然と姿を消してしまう・・・

監督:ピーター・ウィアー
1944年8月21日シドニー生まれ。
73年にフランスに旅行したときに浮かんだアイデアをもとに、初の長編劇映画『キラーカーズ/パリを食べた車』でオーストラリア陸軍内部を描く。その後、『ピクニック at ハンギング・ロック』の監督に起用され、オーストラリア国内で大ヒットを記録。その後は77年にリチャード・チェンバレン主演の『ザ・ラスト・ウェーブ』、81年には、メル・ギブソンを主演に迎え、第一次大戦に出征した青年たちの描いた『誓い』でヴェネチア映画祭金獅子賞にノミネート。続く82年にも同じくメル・ギブソン主演で、スカルノ大統領失脚を巡って混乱するインドネシアの激動期を舞台とした『危険な年』を監督し、カンヌ映画祭パルム・ドールにノミネートされる。こうした活躍によってオーストラリア・ニューウェイヴの旗手の一人となり、国際的な評価を得る。その後、アメリカに招かれ、85年にハリソン・フォード主演『刑事ジョン・ブック/目撃者』を監督し、アカデミー監督賞にノミネートされる。86年にも同じくハリソン・フォードを主演に『モスキート・コースト』、ロビン・ウィリアムズが情熱的な風変わりな教師を演じた青春映画『いまを生きる』(1989)、ジェラール・ドパルデューのロマンティック・コメディ映画『グリーン・カード』(1990)、コメディ俳優であるジム・キャリーがシリアスな題材に挑んだSF映画『トゥルーマン・ショー』(1998)、アクション・アドヴェンチャー大作『マスター・アンド・コマンドー』(2003)など、俳優の新境地を切り開く、さまざまなジャンルの映画を監督する。2010年に『ウェイバック-脱出6500km-』を最後に半ば引退状態となる。2022年にアカデミー名誉賞が授与され、初のオスカー受賞となった。

原作:ジョーン・リンジー
1886年、オーストラリアのメルボルンの名家に生まれる。小説家、劇作家、エッセイスト、ビジュアル・アーティストと多彩な顔を持つ。彼女のもっとも有名な小説『ピクニック・アット・ハンギングロック』は四作目の長編。ある夏の日、ハンギングロックで女子生徒とその教師が行方不明になった事件を描くこの小説は、実話をもとにしていると言われているが、そのミステリアスな表現と曖昧な結論は、多くに批評家や読者の関心を惹き、オーストラリアでもっとも重要な小説のひとつと評された。のちにペーパーバックのペンギン・ブックスに入れられ35万部を超える大ヒットを記録。オーストラリアの本としては、ペンギン・ブックスのトップの売り上げとなる。

ピクニック at ハンギングロック(Picnic at Hanging Rock)4Kレストア版
監督: ピーター・ウィアー 製作ハル・マッケルロイ、ジム・マッケルロイ、A・ジョン・グレイヴス 製作総指揮パトリシア・ラヴェル 原作 ジョーン・リンジー 脚本 クリフ・グリーン 撮影 ラッセル・ボイド音楽ブルース・スミートン
出演 レイチェル・ロバーツ、アン=ルイーズ・ランバート、ドミニク・ガード、ヘレン・モース、ヴィヴィアン・グレイ、カースティ・チャイルド
1975年/オーストラリア/カラー/107分/英語 提供:JAIHO 配給:グッチーズ・フリースクール
ⓒ PICNIC PRODUCTIONS PTY.LTD.1975

田並劇場

田並劇場

本州最先端、和歌山県は串本町にある古い劇場をリノベーションし、2018年よりアトリエ、シアター、cafeとして運営しています。 〒649-3515 和歌山県東牟婁郡串本町田並1547 TEL 0735-70-1046 お問合せMail tacota@tanami.jp

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