○ドキュメンタリー映画『 古里:失われた村、ターミナル島 』上映会
2024年7月13日(土)13:00開場 13:30上映 上映料金:無料
○映画関連パネル展示『 紀南からのアメリカ移民 』
7月6日〜(月・水・土13:00〜、及びイベント時)
後援・資料提供:太地町教育委員会
『古里:失われた村、ターミナル島 : Furusato: The Lost Village of Terminal Island』
太平洋戦争が始まる前、米国カリフォルニア州サンペドロのターミナル島には、およそ3千人の日系人が住んでいました。男は漁船で、女は缶詰工場で働き、寺、神社、キリスト教会もあり、相撲、柔道、剣道に加えてベースボールも盛んで、正月も、桃の節句も、クリスマスも祝うユニークな日系人コミュニティーが形作られていました。しかし日本軍がハワイ真珠湾を攻撃した日から、スパイの疑いをかけられた一世の男たちは、FBI捜査官によって連行され、間もなく女性と子供も島から退去を命じられました。やがてアメリカ西海岸にいたおよそ12万人の日系人とともに、彼らは強制収容所へ入らなければならなくなりました。ターミナル島とはいったいどのような場所だったのか。彼ら/彼女らは戦争とどのように向き合ったのか。ターミナル島に暮らした日系人へのインタビューによって構成された本作品は、「失われた村」の記憶を現在に伝える貴重なドキュメンタリーです。
(監督:デビット・メッツェラー、2007年、40分、日本語字幕版)
《 デビット・メッツェラー 》
ドキュメンタリー映画監督、メッツェラー・コンサルタント社長、NPO法人OUR STORIES代表。カリフォルニア大学ロサンゼルス校出身。Ralph Edward ProductionでドキュメンタリーTV番組の製作に従事した後、メディア・コンサルタント会社を起業。それ以前にUCLAアメリカ言語センターのプログラムDiscover LAを担当。その際に北米西海岸の日系人の歴史を知ることになった。NPO法人OUR STORIESを設立し、全米日系人博物館の協力を受け
ながら、サンペドロのターミナル島で生まれ育った日系二世をインタビューし、ドキュメンタリー映画 Furusato:The Lost Village of Terminal Island を2007年に制作。太地町歴史資料室と共同で2011年に日本語字幕版を制作。
《 櫻井敬人(さくらい はやと)》
三重大学人文学部卒業、名古屋大学大学院人間情報学研究科博士後期課程中退。2000年から米国マサチューセッツ州のケンダル捕鯨博物館でインターン。同博物館がニューベッドフォード捕鯨博物館と合併すると同時にアシスタント・キュレーター。2004年に日米交流150周年を記念する特別展PACIFIC ENCOUNTERS: Manjiro, Yankee Whaling, and the Opening of Japanを担当。2005年にポーツマス歴史協会においてポーツマス条約100周年を記念する特別展Uncommon Commitment to Peace: Portsmouth Peace Treaty of 1905を客員学芸員として担当。2006年から太地町立くじらの博物館で歴史担当学芸員。2010年2月に特別展「最後の刃刺:古式捕鯨の終焉とアメリカ式捕鯨そしてノルウェー式捕鯨の導入」を担当(ニューベッドフォード捕鯨博物館ならびにノルウェーのサンデ
フィヨルド捕鯨博物館協力)。2010年4月から太地町公民館内に新設された太地町歴史資料室学芸員。2011年12月に企画展「鯨舟:形と意匠」を担当。2006年からニューベッドフォード捕鯨博物館顧問学芸員。論文に「海を越える太地の一世紀」(『歴史と民俗』29号)、“The Whale Town” and the Making of the Taiji Whale Museum (Whaling and History IV. Sandefjord Whaling Museum)など。